【10ヶ月〜】「出す」から「入れる」へ。
詰め込む動作で育む「空間の広さ」と指の力

ハンカチ詰め込み 完成イメージ

出したものは、入れたくなる

おもちゃ箱から中身を全部出した後、空っぽになった箱をじっと見つめたり、自分の手をその中に入れてみたりしていませんか?
それは「この中はどうなっているんだろう?」「どれくらい入るんだろう?」という、空間の広さ(容積)への興味が湧いてきたサインです。

散らかったハンカチを「お片付け」としてではなく、一つの「おしごと」として、箱の中にギュッギュッと詰め込む遊びに変えてあげましょう。

なぜ「中に入れる(詰め込む)」の?(教育的ねらい)

単に元に戻すだけではなく、この動作には「入れる」遊び特有の発達ポイントがあります。

「押し込む」力の獲得(筋力): 指先だけでなく、手のひら全体を使ってグイッと押し込む力。これは将来、ボタンをはめたり、硬い蓋を閉めたりする力につながります。

見えない空間を想像する(客観性): 箱の穴の中に布が消えていく様子を見て、見えなくても「箱の中には入っている」という空間の連続性を理解します。

感触のフィードバック(触覚): 布をクシャクシャに丸める感触や、箱が満杯になった時の手応えを通じて、物質の「かさ」を感じ取ります。

材料と道具

「無限ハンカチ」で使ったセットをそのまま使えます。

身近なもので遊ぶ(DIY派)

  • 容器:
    • 以前の「引っ張りボックス」。
  • 入れるもの:
    • 繋がっていないバラバラのハンカチや、柔らかいハギレ。

ポイント:最初は中身が見える「透明な容器(ペットボトルやプラスチックケース)」に穴を開けたものを使うと、中で布が溜まっていく様子が見えて、達成感が得やすくなります。

遊びへの誘い方(提示)

「こうやって入れるんだよ」と、手の動きを強調して見せてあげましょう。

準備と実演

準備: ハンカチをバラバラにして、箱の周りに広げて置きます。

実演(ゆっくりと):
① 1枚のハンカチを手に取り、両手でクシャクシャと小さく丸めます。
② 箱の穴にハンカチをあてがいます。
③ 人差し指や親指を使って、グイグイと中に押し込んでいきます。
④ 完全に消えたら、「入っちゃったね!」と手を広げて見せます。

誘う

「次はどの色を入れる?」と、1枚手渡してあげましょう。
最初は穴の入り口で布が詰まってしまい、イライラすることもあるかもしれません。そんな時は、大人が指で少し奥まで押し込んで、「道」を作ってあげてください。

ステップアップとリカバリー

まだ難しそうな時は(リカバリー)

穴が小さすぎて布が入りにくい場合は、容器の蓋を外して「広い口に入れる」練習から戻りましょう。
「狙って押し込む」のではなく、まずは「中に放り込む」だけでも、空間に物を入れるという認識は十分に育ちます。

簡単にできるようになったら(ステップアップ)

ハンカチを全部詰め込めるようになったら、今度は「硬いもの(積み木やボール)」を穴のサイズにぴったり合わせて入れる「形合わせ」や、さらに指先の精密さが必要な「ストロー落とし」へと進む時期です。