【1歳頃〜】「きれいな自分」って心地いい!
身だしなみの第一歩「髪をとかす」のお仕事

髪をとかす子供

なぜ、自分でとかすのがいいの?

「髪をとかす」という行為は、単に髪を整えるだけではありません。
自分の目には直接見えない「頭のてっぺん」や「後頭部」を、鏡を頼りに、または感覚を頼りに触ることは、高度な空間認知能力を必要とします。

身体図式(ボディイメージ)の完成:
「頭はここにある」「腕はここまで届く」という身体の地図を脳内に作ります。

自尊心(セルフケア)の芽生え:
「かわいくなった」「かっこよくなった」というポジティブな感情は、自分自身を大切にする心(自尊感情)の土台となります。

肩と腕の運動:
腕を高く上げ、肘を曲げて頭の後ろに回す動作は、服の着脱(被り物を脱ぐ動作など)につながる重要なストレッチです。

準備:痛くない「マイブラシ」を用意

大人の固いブラシは頭皮を傷つける恐れがあり、重すぎてうまく扱えません。

必要なもの

  • ベビーブラシ(必須): ナイロン毛や山羊毛などの「フワフワで柔らかい」ものを選びます。これなら、力が強すぎて地肌に当たっても痛くありません。
  • 鏡: 自分の顔と頭がしっかり映る、大きめの鏡(洗面台やドレッサー、または壁掛け鏡)。
  • 指定席: 鏡の前に座れる椅子、または安定して立てる場所。

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実践!ヘアブラシの3ステップ

Step 1:鏡でチェック(「あ、寝癖!」)

鏡の前に立ち、「あら、髪の毛がピョンしてるね」と現状を認識させます。
「きれいにしようか?」と誘い、身だしなみへの興味を引き出します。

Step 2:大人が見本を見せる(なでなで)

最初は親が赤ちゃんの髪をとかして見せます。
「優しく、なでなで〜」と言いながら、心地よい力加減を肌で教えます。
「気持ちいいね」「サラサラになったね」と、結果の快適さを伝えます。

Step 3:自分でやってみる(模倣)

「〇〇ちゃんもやってみる?」とブラシを渡します。
最初は頭ではなく、おでこやほっぺを撫でてしまうかもしれませんが、修正せずに見守ります。
「そうそう、優しくね」と声をかけ、頭にブラシが届いたら「届いたね!すごい!」と褒めます。

リカバリープランとネクストステップ

うまくいかない時は(リカバリープラン)

ブラシを噛む/舐める:
毛の感触が面白くて口に入れている可能性があります。「お口じゃないよ、頭をナデナデだよ」と手を添えて誘導します。それでも噛むなら、歯ブラシと勘違いしているかもしれません。「これは髪の毛さん用」と区別を伝えます。

ガンガン叩く:
道具=叩くおもちゃ、と思っている段階です。「痛いよ、優しくシュッ、だよ」と親の手を重ねて、スローモーションで動きをガイドします。

嫌がる:
無理強いはしません。頭皮が敏感な時期もあります。親が自分の髪をとかして「気持ちいいな〜」と見せる(モデリング)だけに留め、興味が出るのを待ちます。

上手にできるようになったら(ネクストステップ)

寝癖直しウォーター(霧吹き):
2歳頃になったら、頑固な寝癖にシュッと水をかけてからとかす、という「段取り」を追加します。

アクセサリーを選ぶ:
パッチン留めやリボンなど、「どれをつける?」と選んでつける(親がつけるのを手伝う)ことで、おしゃれへの関心を深めます。

後ろ髪への挑戦:
鏡を見ても見えない「後ろ髪」をとかすのは至難の業です。合わせ鏡を使ったり、「後ろもなでなで」と感覚で教えたりして、死角への意識を高めます。

鏡の前で、小さな手で一生懸命ブラシを握り、自分の頭をなでる姿は、まるで小さな紳士・淑女のよう。
たとえ髪型がボサボサのままでも(笑)、「自分で整えようとした」その意欲こそが、何より素敵な身だしなみです。
「わあ、すっきりして可愛いね!」と、鏡の中の笑顔と一緒に褒めてあげてください。